此処に掲載するチェロの弦に関する考察は、2009年3月に書いた物です。

この中で、私はガット弦を使用した事はないと書いてますが、2010年よりパッシオーネという比較的最近開発された(2008年頃?)高性能のガット弦を使用しています。

また、定番と言うか、老舗メーカー、ヤーガーは最近、A線だけスペシャルという物を出しました。

一昔前は、ほとんど皆がA,Dにヤーガー、G,Cにスピロコアが一般的だった事を思うと、弦の開発も進み、移り変わりも非常に速くなっていると言えると思います。

更に各弦により、巻き線がシルバーだったりタングステンの物があったり、或いはラーセン、エヴァ ピラッツィ、パーマネントのようにソリストと名付けられたより華やかな音のする物があったりします。

更にスピロコアやヤーガーのように、弦のテンションにヴァィヒ、ミッテル、シュタークの三段階あるものもあります。

最終的には自分の楽器と弦の相性、自分の好みになってくるのだと思います。

以下の文はあくまで参考程度とし、弦を買う時も先達、できれば師匠に相談し、そして新製品にも精通してるであろう信用できる楽器屋さんに相談するのが一番であると、最初に書かせて下さい。

気に入った、楽器との相性も良い弦が見つかる事を祈りつつ

私が今の楽器を使うようになって早15年。。。

もっと良い楽器が欲しいかと言われれば勿論欲しいですが、上を見ればキリが無いし。。。簡単に買える物でもないし。。。

という訳で、私のもっぱらの趣味は(昔からか)弦を変えて、楽器の音、楽器のなり具合の変化を楽しむ事なんです。

毛利先生に呆れられながら「ま~た弦変えたの~?」と言われる位。。。弦変えます。

楽器屋さんに「弦の研究に余念が無いですね」と言われるくらい。。。毎回違う弦を注文します。

私の場合、2回連続で同じ弦を張るという事はまずありません。

では、私がどういう弦をどういう組み合わせで張ってるか。。。

リサイタル等、どソロの場合は大体全部エヴァ ピラッツィのソリストを張ってます。

明るく華やかな音で、弾き応えがあるので、ここ一番という時に使ってます。

A線にラーセンのソリスト、D,G,C線にオヴリガートというのも気に入ってます。

オヴリガートは深みのある音で、大好きなのですが、オブリガートのA線は私の楽器には合わないようです。

A線にヤーガー、D,G線にプリム、C線にドミナントという事も多いです。

D,Gの中二本はどうしてもこもりがちなので、時々プリムの意地の悪い音を楽しんでます。

また、日本ではまだあまり流通してないのですが、G,C線だけ発売されたPiattiという弦を使ったりもしています。

その場合、A,Dはヤーガーにしています。

この他、全部をラーセンソリスト、パーマネントソリスト、フレクソコアにしたりもします。

因みに私が大学入学した頃は、殆どの人がA,Dをヤーガー、G,Cをスピロコアのタングステンという組み合わせにしていました。

その後、私が在学中にラーセンが開発、発売され、次々に高性能で明確な長所を持った弦が発売されてきました。

チェロの弦の材質について

ご存知の方が多いと思いますが、昔はガット、羊の腸でできていました。

その後、ナイロン弦、スティール弦、チタンのものなどが開発、発売されてきました。

また、弦はコア(芯)の周りを巻き線で巻いてある二重構造で、シルバー巻き、ウォルフラム巻き、の物が出てきて、今ではG,C線は値段が張るものの、当たり前のようにウォルフラムのみが発売されるようになりました。

また、金属アレルギーの人の為、合金の弦も開発、発売されましたが、皆やはり音を最優先するようで、この弦の売り上げは今一つのようです。

では、実際の弦の商品、種類を私が主に使っているもののみ、私の主観で綴ってみようと思います。

因みに、弦を変えるのが大好きな私ですが、ガット弦を私の楽器に張ったことはありません。

ヤーガー
スティール。G,Cにはシルバー巻きも有。柔らかく暖かい音色ながら、切れやすいのが難点。

ラーセン
スティール。G,Cにはタングステン巻きと、ワイヤーコアのものが有。更に、より華やかな音がするソリストも有。

スピロコア
明るい音。G,Cにはシルバー、ウォルフラムが有。

エヴァ ピラッツィ
明るく華やかな音。ソリストは更にテンションが上。

オブリガート
深みのある音。張ってから落ち着くまで時間が必要なのと、寿命の短さが難点。

パーマネント
ややくぐもってるものの、安定した品のある音。

フレクソコア
落ち着いた弦。

プリム
元気というか、意地の悪い音というか。。。

クロムコアpuls
やや細めながら、奇麗な音。

ドミナント
ナイロン弦。ザラッとした音。張ってから落ち着くまで時間が必要。

ヘリコア
チタン製の弦。

Piatti
G,Cだけ発売されている、スティール弦ながら、大変細い弦。

といった弦をいろいろ組み合わせ、私はとっかえひっかえ使っています。

ただ、現実とし、弾き手が感じるほど聞き手は弦の違いは強く感じないようです。

更に何の弦を張ろうが、チェロはチェロに変わりないわけで、より良いチェロの音を出せるよう腕を磨く事、目標とする出したい音を出せるように努力するのが一番。。。なのかな。。。